「親が最近ちょっとふらつくことがあって……介護ってどのくらいお金かかるんでしょう?」

こういう相談が、40〜50代の方から増えています。「まだ先の話」だと思っていたのに、急に現実味を帯びてくる——介護の問題はそういうものです。早めに知識を持っておくことで、いざというとき慌てずに済みます。

介護費用の平均はどのくらい?

生命保険文化センターの調査によると、介護に要した費用(公的保険給付分を除く)の合計は平均約500〜600万円程度とされています。ただし個人差が非常に大きく、在宅介護か施設入所か、どの施設に入るかによって大きく変わります。

・在宅介護:月3〜5万円程度(サービス内容による)
・有料老人ホーム:月15〜30万円以上が目安
・特別養護老人ホーム(特養):月6〜15万円程度(待機が必要な場合が多い)

介護保険でどこまでカバーされるか

介護保険は40歳から強制加入する公的制度で、要介護認定を受けると介護サービスの費用の1〜3割の自己負担でサービスが受けられます。ただし、利用できるサービスの量には「支給限度額」があり、それを超えた分は全額自己負担です。

また、介護保険でカバーされない費用(食費・居住費・日常生活費)は自己負担になります。「介護保険があれば大丈夫」ではなく、「介護保険でカバーできない部分」を自分で準備する意識が必要です。

備えの方法

親の介護費用を「子が負担する」ケースも多いですが、基本は親自身の資産と年金で賄うことが前提です。親が元気なうちに、資産状況・貯蓄・年金額を把握しておくことが大切です。

自分自身の将来の介護については、老後資金の一部として介護費用を組み込んでおくことと、介護保険(民間)の加入も検討の余地があります。ただし、民間の介護保険は給付条件が複雑なものもあるため、内容をよく確認した上で選んでください。

「もしものとき」の話し合いを早めに

介護は突然やってきます。「親がどんな介護を望んでいるか」「誰が主に関わるか」「費用はどうするか」——元気なうちに家族で話し合っておくことが、将来の負担を大きく減らしてくれます。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融・税務・法律アドバイスではありません。詳細は税理士・弁護士・FP等の専門家にご相談ください。税制・制度は改正される場合があります。