「もし明日から仕事ができなくなったら、どうなりますか?」

保険の相談でこう問いかけると、多くの方が「……考えたことなかった」と黙り込んでしまいます。死亡保険や医療保険の必要性は感じていても、「働けなくなるリスク」への備えは後回しになりがちです。

「働けない」リスクは、意外と大きい

がん、脳卒中、心疾患。三大疾病で長期入院・療養になるケースは決して珍しくありません。交通事故でリハビリが長引くこともある。問題は、治療費だけでなく収入が止まることです。

会社員であれば、健康保険の「傷病手当金」として給与の約3分の2が最長1年6ヶ月受け取れます。でもそれ以降は? 自営業・フリーランスの方は、この傷病手当金さえありません。

就業不能保険が「必要な人」は特に絞られる

就業不能保険は、病気やケガで一定期間働けなくなった場合に、毎月一定の給付金を受け取れる保険です。ただし、必要性は人によって大きく異なります。

特に検討してほしいのは——
フリーランス・自営業の方(公的サポートが薄い)
住宅ローンを抱えている方(収入が途絶えてもローンは続く)
配偶者が専業主婦(夫)で、自分が主な収入源の方

反対に、貯蓄が十分にあったり、会社の福利厚生が手厚い方は、必ずしも必要ではないかもしれません。保険は「万能薬」ではなく、「自分のリスクの穴を埋めるもの」という発想が大切です。

加入前に必ず確認したいこと

就業不能保険は商品によって、「就業不能」の定義が大きく違います。「まったく働けない状態」にならないと給付されない商品もあれば、「在宅療養でも給付される」商品もある。免責期間(給付が始まるまでの待機期間)も60日や90日と異なります。

「給付の条件」「免責期間」「給付期間」——この3点は必ず比較して選んでください。窓口で勧められるまま契約するのではなく、自分のケースに合った条件のものを選ぶことが肝心です。

「保険で全部カバーしよう」より、バランスを

備えの手段は保険だけではありません。緊急予備資金の確保、貯蓄型の積立、会社の補償制度の確認——こうした組み合わせで「働けなくなったときの家計」を設計することが大切です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融・税務・法律アドバイスではありません。詳細は税理士・弁護士・FP等の専門家にご相談ください。税制・制度は改正される場合があります。

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