「ボーナスが入ったら繰り上げ返済しようと思ってるんですが、どうでしょう?」
住宅ローンを組んだ方からよく相談を受けます。「早く返したい」という気持ちはよくわかるのですが、繰り上げ返済が常に正解とは言い切れません。状況によっては、別の使い道の方がお金を賢く使えることもあります。
繰り上げ返済の効果は「早いほど大きい」
住宅ローンの繰り上げ返済は、元本を早く減らすことでその後の利息を圧縮できるのが最大のメリットです。特に返済開始から日が浅い時期ほど効果が高い——これはローン返済の仕組み上、初期は利息の割合が高いためです。
返済期間を短くする「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」の2種類があります。利息の節約効果は「期間短縮型」の方が大きいですが、「毎月の家計を楽にしたい」なら返済額軽減型も選択肢です。
「繰り上げ返済vs投資」、どちらが得か?
現在の住宅ローン金利が低い場合、繰り上げ返済による利息節約よりも、投資によるリターンの方が高くなる可能性があります。
たとえばローン金利が0.4%で、インデックス投資の期待リターンが長期で3〜4%程度であれば、数値の上では投資優先の方が資産形成に有利なケースがあります。ただし、投資はリスクがあり元本保証ではありません。「借金を早く消したい」という精神的な安心感も、大切な要素です。
繰り上げ返済より先にやること
繰り上げ返済を考える前に、確認してほしいことがあります。
① 緊急予備資金(生活費3〜6ヶ月分)は確保できているか
② 住宅ローン控除の適用期間が残っているか(控除額と金利を比較する)
③ 保険料や他の高金利債務(カードローンなど)はないか
住宅ローン控除の適用期間中は、ローン残高に応じた税額控除が受けられます。金利が低ければ、この控除が繰り上げ返済の節利効果を上回ることがあります。
「いくら・いつ」は試算して決める
繰り上げ返済は「勢いでやる」より「試算してから判断する」方が賢明です。銀行のローンシミュレーターや無料のFP相談を活用して、自分のケースで効果を数字で確認してみてください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融・税務・法律アドバイスではありません。詳細は税理士・弁護士・FP等の専門家にご相談ください。税制・制度は改正される場合があります。
